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羽根田英世 心のふるさと展 手漉き和紙と生きる

個展開催にあたって

ギャラリー「ゆめ空間」にて個展の機会をいただき大変光栄に思っています。
これまで制作してきた「水彩画」と「湿紙アート」作品を展示させていただきます。
水彩画歴50年、湿紙アート歴20年となりますが、自製の手漉き和紙を使用した2010年以降に制作した作品が主体です。制作原点は「ふるさと」を普遍的なテーマとして取り組んでいます。和紙、茶畑、富士山、草木や昆虫、枯葉など全てが私の「心のふるさと」となっています。
ご高覧いただきご意見ご感想をお聞かせいただければ幸いです。
 

制作活動への思い

最初は油絵を描いていましたが、1976年県水彩画協会賞受賞を機に本格的に水彩画に転向しました。製紙会社にて高級水彩紙の開発に携わる中で、欧米製水彩紙の特性と水彩画適性の分析調査を行い、水彩画公募展や美術館での海外作品展を鑑賞し、自ら水彩連盟展出品や美大研究室でのマーケティングなどを通して水彩表現の多様性を知ることが出来ました。2005年に手漉和紙工房を開設してからは、和紙と水彩画と湿紙アートを融合することで独自の作風を追求したいと思っています。

水彩画の「魅力」はなんですか?

水溶性絵具と紙との関係が決定的な魅力です。
現在は、多種多様な水彩画用紙が入手でき、絵の具も透明水彩、ガッシュ、アクリル絵具など多種多彩で表現領域が広いことが魅力です。
最近は自製の手漉き和紙に描いています。水彩画用紙より困難を伴いますが、水墨画の滲み・カスレの世界から膠やドーサなどの併用で細密表現も可能となり、更にこの道を深めたいと思っています。

湿紙アートの「魅力」はなんですか?

手漉き和紙の湿紙での造形を研究し、2006年紙わざ大賞展に出品した人形シリーズで大賞を受賞。それを機に創作を進化させ、植物、昆虫などを融合した作品が県芸術祭工芸部門で芸術祭賞を受賞しました。和紙を使った伝統工芸とは異なり、自在な形象表現が特徴で和紙の風合いと相まって魅力的な存在です。
2017年に「湿紙アート」で商標登録し、独自の和紙工芸の世界を追求しています。

プロフィール

羽根田英世

1982年  第1回富嶽文化賞展奨励賞1席(水彩画)
1982年  県芸術祭芸術祭賞      (水彩画)
2006年  紙わざ大賞展大賞    (湿紙アート)
2010年  県芸術祭平面工芸芸術祭賞(湿紙アート)
2010年  寸又峡和紙のあかり展金賞(湿紙アート)
2012年  水彩連盟展文部科学大臣賞  (水彩画)
2022年  県芸術祭平面工芸後援者賞(湿紙アート)
2023年  韓国全州市「日中韓の紙文化交流展」出展         
       訪韓             
2017年  「湿紙アート」商標登録